賃貸物件の空室が長引くと、家賃収入の減少だけでなく、物件全体の収益性に大きな影響を与えます。立地や間取りの見直しが難しいなか、「設備の更新」は比較的少ない投資で入居率を改善できる手段のひとつです。
この記事では、給湯器を高効率タイプの「エコジョーズ」に交換することで空室対策につなげる方法と、賃貸オーナー様にとってのメリットをわかりやすく解説します。
空室の原因は「設備の古さ」かもしれない
空室が埋まらない理由として、家賃設定や立地に目が向きがちですが、実は設備の古さが入居希望者の判断を左右しているケースは少なくありません。
全国賃貸住宅新聞が実施した入居者アンケートでは、入居を決める際に重視する設備として「給湯」関連の項目が上位にランクインしています。お風呂やキッチンで毎日使う給湯器は、入居者にとって生活の質を左右する重要な設備です。
内見時に古い給湯器が目に入ると、「この物件は設備にお金をかけていない」という印象を持たれることがあります。逆に、省エネ性能の高い最新の給湯器が設置されていれば、物件全体の管理状態に対する信頼感が高まります。
特に築10年以上の物件では、給湯器が設置当時のまま使われているケースが多く、交換するだけで物件の印象を大きく改善できる可能性があります。
エコジョーズとは?従来型との違い
エコジョーズとは、排気ガス中の熱を再利用する「潜熱回収型」のガス給湯器です。従来型の給湯器が排気として捨てていた熱を回収し、水を温めるために再利用することで、少ないガス量で効率よくお湯を沸かせる仕組みになっています。
従来型とエコジョーズの比較
| 項目 | 従来型給湯器 | エコジョーズ |
|---|---|---|
| 熱効率 | 約80% | 約95% |
| ガス使用量 | 基準 | 約15%削減 |
| CO2排出量 | 基準 | 約15%削減 |
| 機器価格 | 基準 | 従来型より1〜3万円高い |
熱効率が約80%から約95%に向上することで、ガス代を約15%削減できます。入居者にとっては毎月の光熱費が下がるため、実質的な生活コストの軽減につながります。
なお、エコジョーズはリンナイ、ノーリツなどの主要メーカーがラインナップを揃えています。当社ではリンナイ製品、ノーリツ製品ともに取り扱っております。
オーナーが得する3つの理由
エコジョーズへの交換が賃貸オーナー様にとって有利な投資となる理由を、3つのポイントに分けて解説します。
理由1:入居者のガス代が下がり、満足度と定着率が上がる
エコジョーズによるガス代約15%の削減は、入居者の家計に直接メリットをもたらします。たとえば月々のガス代が8,000円の世帯であれば、年間で約14,400円の節約になります。
入居者の満足度が高まると、退去率の低下につながります。退去が減れば、原状回復費用や次の入居者を募集するための広告費、空室期間中の家賃損失を抑えることができます。入居者にメリットがあるからこそ、オーナー様にもメリットが返ってくるという好循環が生まれます。
理由2:「省エネ設備あり」で物件掲載の差別化ができる
入居者が物件を探す際、多くの方がポータルサイトの条件検索を利用しています。「省エネ給湯器」「エコジョーズ」といったキーワードで物件を絞り込む入居希望者も増えています。
物件情報に「省エネ給湯器(エコジョーズ)完備」と記載できれば、同じ家賃帯・同じエリアの競合物件と差別化が可能です。光熱費を気にする単身者やファミリー層に対して、具体的な訴求ポイントになります。
空室期間の短縮は、オーナー様の収益に直結します。たとえば1ヶ月の空室が解消されるだけで、家賃6万円の物件であれば6万円の収入増となります。
理由3:従来型との価格差が小さく、コスパが良い
「高効率な機器は高額なのでは」と心配される方もいますが、エコジョーズと従来型の機器価格の差は1〜3万円程度にとどまります。給湯器本体の価格と工事費を合わせたトータルコストで見ると、その差はさらに小さくなります。
わずかな追加投資で省エネ性能を手に入れられるため、費用対効果は非常に高いと言えます。特に複数戸の物件を所有するオーナー様にとっては、一棟単位での交換を検討することで、さらにスケールメリットが期待できます。
一棟単位での交換については、一棟一括交換のメリットと進め方の記事でも詳しく解説しています。
エコジョーズへの交換費用が気になる方は、無料見積もりをご利用ください。Web見積もりはこちら、またはLINEで写真見積もりも可能です。
導入費用とROI(投資回収)シミュレーション
エコジョーズの導入が具体的にどのくらいの投資回収効果をもたらすのか、シミュレーションで確認してみましょう。
前提条件
- 従来型からエコジョーズへの交換時の追加費用:約2万円(従来型との差額分)
- 物件の家賃:月額6万円
- 従来の平均空室期間:2ヶ月
シミュレーション結果
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| エコジョーズへの追加投資 | 約2万円 |
| 空室1ヶ月短縮による収入増 | 6万円 |
| 差し引き利益 | 約4万円のプラス |
空室期間がわずか1ヶ月短縮されるだけで、追加投資の2万円は即座に回収でき、さらに4万円の利益が生まれます。つまり、投資回収率は300%という計算になります。
もちろん空室期間の短縮は物件の条件によって異なりますが、エコジョーズの導入がマイナスになるケースはほとんど考えられません。仮に空室期間に変化がなくても、入居者のガス代削減による満足度向上や退去率の低下といった間接的な効果が期待できます。
給湯器交換にかかる費用全般については、オーナー様の費用負担と税務処理の記事もあわせてご確認ください。減価償却や経費計上の方法についても解説しています。
複数戸の場合のスケールメリット
5戸のアパートで一括交換する場合、追加投資は合計で約10万円です。そのうち1戸でも空室が1ヶ月早く埋まれば6万円、2戸なら12万円の収入増となり、全戸分の追加投資を十分にカバーできます。
入居者募集で差がつくアピールポイント
エコジョーズを導入した後は、物件のアピールに活かすことが大切です。具体的な記載例とポイントをご紹介します。
物件情報への記載例
- 設備欄:「省エネ給湯器(エコジョーズ)完備」
- アピールポイント欄:「高効率給湯器エコジョーズ設置済み。従来型に比べてガス代約15%削減。毎月の光熱費を抑えられます」
- 備考欄:「2026年新規交換済みの給湯器を設置しています」
効果的なアピールのコツ
具体的な数字を入れることがポイントです。「省エネ」だけでは漠然としていますが、「ガス代約15%削減」「年間約14,000円の節約」という数字があると、入居希望者の判断材料になります。
また、「新品交換済み」という情報も重要です。給湯器が新しいということは、入居後すぐに故障するリスクが低いことを意味します。入居者にとっては安心材料であり、オーナー様にとっても修繕対応の手間が減るメリットがあります。
不動産管理会社への共有
物件情報を不動産管理会社や仲介業者に共有する際は、エコジョーズ導入の事実と入居者へのメリットを明確に伝えましょう。管理会社の営業担当が内見時に「この物件は省エネ給湯器なので光熱費が抑えられますよ」と説明してくれれば、成約率の向上が期待できます。
まとめ
給湯器をエコジョーズに交換することは、比較的小さな投資で空室対策の効果が期待できる方法です。改めて、オーナー様が得する3つの理由を整理します。
- 入居者のガス代が約15%下がる → 満足度が上がり、退去率が下がる
- 「省エネ設備あり」で物件を差別化 → 空室期間の短縮につながる
- 従来型との価格差は1〜3万円 → 空室1ヶ月分の回収で十分に元が取れる
給湯器の交換時期が近づいている物件であれば、従来型をそのまま入れ替えるのではなく、エコジョーズを選ぶことで物件の競争力を高めることができます。空室にお悩みのオーナー様は、まず現在の給湯器の状態と交換費用を確認することから始めてみてはいかがでしょうか。
エコジョーズへの交換費用や工事の流れについては、お気軽にご相談ください。Web見積もりは24時間受付、LINEでの写真見積もりなら給湯器の写真を送るだけで概算費用をお伝えできます。
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